犬笛 (1978)

誰にも聞こえないホイッスルの音を聞くことのできる女の子の誘拐事件を中心に、父親と娘の愛の姿を描く、西村寿行原作の同題名小説の映画化。脚本は菊島隆三と金子武郎の共同執筆、監督は中島貞夫、撮影は斎藤孝雄がそれぞれ担当。

監督: 中島貞夫
出演:菅原文太、北大路欣也、原田芳雄、竹下景子、酒井和歌子、勝野洋、かたせ梨乃、若林豪、村野武範、室田日出夫、神山繁、大滝修治、竜雷太、坂上二郎、伴淳三郎、三船敏郎

犬笛 (1978)のストーリー

良子が七歳の誕生日に誘拐された。警察の捜査もむなしく、彼女の行方は不明のまま、母親は心痛のあまり発狂する。父秋津四郎は職をも投げうって、良子が首にかけたゴールトンホイッスルを手がかりに、果てしない追跡をはじめた。犯人たちの卑劣な罠や幾度の障害にも、秋津はアイヌ犬鉄の命がけの活躍で危機を脱することができた。良子を思う秋津の執念に、犯人に殺されそうになったところを助けられた規子も、また、今まで職業意識に徹し、功名心だけを得ようとしていた小西刑事も、大きな感銘を受けていた。犯人たちは遂に海へ逃亡し、日本脱出をはかる。犯入追跡に協力する海上保安庁の巡視船は全速力で追跡するが、もはや領海内での接舷は無理だった。他国領海内での警察権の行使は、重大な国際問題である。秋津の必死の懇願に、村田船長は悩んだ。だが、無線で秋津の妻が死んだことを知ったとき、領海侵犯で逮捕されるのを覚悟で、追跡することを決意する。海上保安庁長官のとめるのも聞かず、村田船長の率いる巡視船は秋津と小西を乗せ、犯人を追って他国領海へと突き進む。それは、父と娘の、愛の絆を知った村田船長の配慮と、勇気ある決断によるものであった。

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