日本の首領 野望篇 (1977)

全国制覇をめざし、東京進出を企てる中島組と、それを阻止しようとする関東同盟の争いを政財界の黒い相関図をからめて描く。脚本は「仁義と抗争」の高田宏治、監督は「日本の仁義」の中島貞夫、撮影も同作の増田敏雄がそれぞれ担当。

監督: 中島貞夫
出演:佐分利信、東恵美子、折原真紀、高橋悦史、二宮さよ子、松方弘樹、成田三樹夫、野口貴文、にしきのあきら、嵐寛寿郎、内田朝雄、小池朝雄、藤岡琢也、渡辺文雄、岸田今日子、菅原文太、三船敏郎

日本の首領 野望篇 (1977)のストーリー

昭和四十六年、一宮病院を退院した中島組組長・佐倉一誠(佐分利信)の盛大な全快祝賀パーティが開催された。構成員四百団体、一万二千人は全盛時よりやや減ってはいるものの、国内随一の勢力を誇っていた。一時、危機に追い込まれた組をここまで再建したのは、一宮恭夫( 高橋悦史 )と松枝四郎( 松方弘樹 )であった。佐倉の退院を機に中島組の関東進出は急務となり、その第一歩として新組織「桜商事」を設立、その指揮に松枝が当った。「桜商事」の目的は中央の政財界に強力なコネクションをつけることで、最初の仕事がジャパンシップ乗っ取りの介入だった。これをいち早く察知したのは東京の暴力団の大物、松風会会長・大石剛介(三船敏郎)だった。大石は東京の暴力団を連合する「関東同盟」を結成し、右翼の巨頭・大山規久夫(内田朝雄)を顧問に迎えた。大山は後藤通産大臣に圧力をかけ、中島組が買占めたジャパンシップの株式の買戻しを強行する。「桜商事」の若宮洋一郎(にしきのあきら)がこの事件の餌食となって殺された。これがきっかけとなって、中島組対関東同盟の抗争は表面化するが、中島組内部では辰巳の死以来空席となっている若頭の地位をめぐって、野心と思惑が入り乱れていた。佐倉は冷静に情況を見きわめ、松枝を若頭に抜擢し、その補佐に天坊信助(菅原文太)を任命した。天坊は殺し屋を雇って、関東同盟の真光会会長を射殺するが、大石はこの挑発にのってはこなかった。一方、松枝は人気歌手や美女をスカウトして、東京に「シャングリラ」という秘密クラブを開き、ママには一宮の友人の姉小路尚子(岸田今日子)をすえた。尚子と松枝の才腕によって政財界の実力者や海外の名士に及ぶ多彩な客が集まり、中島組の事業は着実に拡大していった。その頃、ガルダスソネ共和国大統領アナンタが来日する。女好きの彼はシャングリラにも現われ、美女をあさった。ガルダネソス国営石油開発の利権を五光汽船に落とそうと企む松枝は、アナンタの歓心を買うべく生贄作戦に出るが、大統領の目に止まったのは、関西旅行中に怪我をした際、治療に当った一宮病院の看護婦、三浦かおる(金沢碧)であった。アナンタは、かおるにのめり込んでいく。石油開発利権争奪で、一歩中島組に先を越された関東同盟サイドは、野党代議士に中島組に不利になるような情報を流し、打撃を与えようとした。結局、ガルダネソス石油資源開発の利権は関東同盟側が握り、その事業公団設立記念式典が盛大に行われた。中島組の巻返しは天坊一人の暴走となって火を噴いた。式典会場ロビーで待伏せしていた天坊の拳銃が大石に向けて発射された。弾丸は逸れたが、この一発は佐倉にとって、大きな敗因をつくる結果となる。それは、全責任を負った若頭・松枝の自殺だった。

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